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大村市|住宅ローンが残っていても家は売れる?(第1章)

住宅ローンが残る家・オーバーローン売却

 

大村市|住宅ローンが残っていても家は売れる?

 

はじめに|住宅ローンが残る家の売却を全6章で解説します

「住宅ローンが残っている家は売却できないのではないか」

「売却代金で住宅ローンを完済できなければ、どうなるのか」

「購入したときより安い査定価格を提示されるのは、なぜなのか」

住宅ローン返済中の家を売却する場合、物件価格だけではなく、住宅ローン残高、抵当権、売却諸費用、手元に残るお金、売却後の住まいまで含めた資金計画が必要です。

本アーカイブでは、住宅ローンが残る家の売却について、基礎知識から具体的な販売戦略までを全6章で順番に解説します。

 

第1章では、住宅ローンが残っていても家売却を検討できる理由と、住宅ローン残高、抵当権、売却代金、売却諸費用、概算手取り額の基本を整理します。

 

第2章では、アンダーローンとオーバーローンの違いを確認し、住宅ローン残高、想定売却価格、売却諸費用、資金不足額を具体的な計算式で明らかにします。

 

第3章では、築浅住宅であっても購入価格と現在の不動産価値が同じにならない理由を取り上げます。新築価格に含まれる建築費、販売経費、事業者利益、建物の経年変化、不動産査定の考え方を分かりやすく説明します。

 

第4章では、住宅ローン残高、売主希望価格、査定価格、売出価格、成約価格の違いを整理します。売主が希望する回収価格と、市場で受け入れられる価格帯をどのように比較するのかを解説します。

 

第5章では、売却代金だけでは住宅ローンと売却諸費用を賄えない可能性がある場合の対応を扱います。自己資金、売却時期、価格設定、金融機関への相談など、個別状況に応じて検討すべき選択肢を整理します。オーバーローンと任意売却を安易に同一視せず、資金不足額を数字で確認することから始めます。

 

第6章では、売主の希望、住宅ローン残高、物件固有の付加価値、競合物件、市場動向を総合的に分析し、市場で受け入れられる価格帯の上限を狙う不動産販売戦略を解説します。希望価格を正当化できる材料を増やす方法と、販売状況に応じて判断を見直す売主の柔軟なマインドについても取り上げます。

 

住宅ローン残高が多いという理由だけで、売主の希望価格を最初から否定する必要はありません。

一方、希望だけに依存し、何が何でも回収価格で売ろうとする場合、成約の可能性が市場任せになってしまいます。

 

重要なのは、住宅ローン残高と不動産価値を分けて考え、売却に必要な費用と手元に残したい資金を数字で整理することです。そのうえで、物件の価値を購入希望者へ伝える材料を増やし、市場の反応を確認しながら販売計画を組み立てます。

株式会社陸自不動産が、大村市で住宅ローン返済中の家を売却する際に確認している実務上の視点も交えながら、初めて家売却を検討する方にも分かりやすく解説します。

 

残債・抵当権・売却代金・手取り額を最初に整理する

「住宅ローンがまだ残っているけれど、家は売れるのだろうか」

「抵当権が付いている家は、売却できないのではないか」

「家を売った代金で住宅ローンを返した後、手元にいくら残るのか」

転勤、住み替え、離婚、家計の見直しなどをきっかけに家売却を考え始めると、住宅ローンに関する疑問が生じます。長崎県大村市で不動産売却を検討している方へ向けて、最初に確認したい数字と手続を整理します。

先に結論

住宅ローンが残っている家でも、売却を検討することは可能です。「住宅ローンが残っている=家を売れない」という意味ではありません。

ただし、通常の不動産売却を進められるか判断するには、住宅ローン残高、想定売却価格、売却諸費用、抵当権の状況、売却代金で住宅ローンを完済できるかを確認する必要があります。数字を整理しないまま「売れる」「売れない」と結論を急がない姿勢が重要です。

住宅ローンが残っていても家は売れますか?

住宅ローンの返済中でも、家の査定や売却活動、売買契約を検討できます。一般市場で買主を探す通常売却が可能かどうかは、売却代金から売却諸費用を差し引いた金額で住宅ローンを清算できるか、抵当権を抹消できる見通しがあるかによって判断します。

最初に必要なのは、希望価格を否定することではありません。住宅ローン残債と家の現在価値を別々に把握し、売却後の資金差を数字で確認する作業です。

住宅ローン残高とは何ですか?

住宅ローン残高とは、ある時点で金融機関へ返済する必要がある元金の残額です。家を購入した当時の価格や、現在の不動産価値を示す数字ではありません。

大切な原則は、次のとおりです。

住宅ローン残高 ≠ 不動産価値

住宅ローン残高が3,000万円でも、査定価格が3,000万円になるとは限りません。反対に、ローン残高より高い価格で市場評価を受ける場合もあります。不動産価値は、土地・建物の状態、立地、築年数、維持管理、周辺の成約事例、競合物件、需要などを踏まえて判断します。

住宅ローン残高は、どのように確認しますか?

主な確認方法は、金融機関の残高証明書、返済予定表、インターネットバンキングのローン画面、金融機関への照会です。住宅金融支援機構の案内でも、返済中の金融機関で契約内容の確認や残高照会ができる旨が示されています。

売却時に必要となる完済金額は、確認日から決済日までの返済、経過利息、繰上返済に伴う手数料などで変わる場合があります。売却計画の初期段階では直近の残高を使い、売買契約後は決済予定日に合わせた正確な完済予定額を金融機関へ確認します。

抵当権が付いている家は売却できますか?

抵当権が設定されている家でも、売却活動や売買契約を検討できます。ただし、買主への引渡しと所有権移転に向けて、住宅ローンの返済と抵当権抹消を行える見通しを整える必要があります。

抵当権を高校生にも分かるように説明すると

住宅ローンを借りて家を購入する際、金融機関は土地や建物を返済の担保とするため、抵当権を設定する場合があります。

抵当権とは、住宅ローンの返済ができなくなった場合に、金融機関が担保となった不動産から優先的に返済を受けるための権利です。民法第369条に基本的な内容が定められています。

家に住み続けながら住宅ローンを返済できるため、普段の生活で抵当権を意識する機会は多くありません。一方、売却時には買主へ権利上の負担が残らないようにする必要があるため、抵当権の扱いが重要になります。

抵当権抹消とは何ですか?

抵当権抹消とは、登記簿に記録された抵当権の登記を消す手続です。住宅ローンを完済しただけで登記記録が自動的に消えるわけではなく、抹消登記の申請が必要です。

通常の売買実務では、決済日に買主から支払われる売却代金を住宅ローン返済へ充て、金融機関から抵当権抹消に必要な書類を受け取り、所有権移転と抵当権抹消の登記手続を連動させます。具体的な順序や必要書類は、金融機関、司法書士、不動産会社と事前に確認します。

法務局の案内では、住宅ローン完済後の抵当権抹消手続が説明されています。不動産の権利に関する登記申請を代理する専門家は司法書士です。

住宅ローン完済前でも売却できますか?

完済前でも、不動産査定を受け、売却活動を始めることは可能です。売買を完了するには、決済・引渡しに合わせて住宅ローンを完済し、抵当権を抹消できる資金計画と手続の見通しが必要です。

一般的な確認の流れは、次の順番です。

  1. 住宅ローン残高を調べる

  2. 不動産査定で現在の価値を把握する

  3. 売却諸費用を見積もる

  4. 売却後の資金差を試算する

  5. 金融機関へ完済方法と必要手続を確認する

  6. 売出価格と不動産販売戦略を検討する

査定価格は、不動産会社が市場資料や物件状態を踏まえて示す売却可能性の目安です。売主が市場へ提示する売出価格、最終的に買主と合意する成約価格とは、意味が異なります。

売却代金は全部住宅ローン返済へ使うのですか?

売却代金の全額が必ず住宅ローン返済だけに使われるわけではありません。売却代金から仲介手数料や登記関係費用などを支払い、住宅ローンを清算した後に余剰があれば、売主の手元へ資金が残ります。

売却代金とは、売買契約に基づいて買主が支払う不動産の代金です。売却代金と、費用や住宅ローンを差し引いた後の手元資金は同じ金額ではありません。

売却諸費用には何が含まれますか?

売却諸費用は、物件、契約条件、売却方法によって異なります。代表例は次のとおりです。

費用項目 内容
仲介手数料 不動産会社の仲介で売買契約が成立した場合に支払う報酬。国土交通省告示で上限が定められており、上限の範囲内で媒介契約時などに合意します。
登記関係費用 抵当権抹消登記の登録免許税、司法書士へ依頼する場合の報酬、住所・氏名変更登記が必要な場合の費用など。
売買契約書の印紙税 紙の不動産売買契約書を作成する場合に、契約金額等に応じて発生する税金。
住宅ローン完済関係費用 繰上返済手数料など。金融機関や契約内容によって異なります。
測量・境界関係費用 境界確認や測量が必要な土地で発生する場合があります。
解体・残置物処分費用 建物を解体して引き渡す場合や、家財等を処分する場合に必要となることがあります。
修繕・建物調査等の費用 売主が実施を選択した修繕、建物状況調査などに伴う費用。
税金 売却益が生じた場合の譲渡所得税・住民税など。適用関係は取得費、譲渡費用、所有期間、特例等で異なります。

国土交通省の案内では、仲介手数料に上限があることが示されています。国税庁の案内では、税務上の譲渡費用の例として仲介手数料、売主負担の印紙税、一定の取壊し費用などが挙げられています。

ただし、「売却時に支払う費用」と「税務上、譲渡所得から差し引ける譲渡費用」は必ずしも同じ範囲ではありません。

家を売ったらいくら手元に残りますか?

手元に残るお金の概算は、売却代金から売却諸費用と住宅ローン残高を差し引いて確認します。最終金額は、実際の成約価格、決済日時点の完済額、契約条件、税金の有無などで変わります。

概算手取り額と売却後資金差の計算

わかりやすく説明します!

最初に、売却代金から売却諸費用を差し引いた「概算手取り額」を計算します。

概算手取り額 = 売却代金 - 売却諸費用

続いて、概算手取り額から住宅ローン残高を差し引き、「売却後資金差」を確認します。

売却後資金差 = 概算手取り額 - 住宅ローン残高

売却後資金差がプラスなら、住宅ローンと売却諸費用を概算上清算した後に資金が残る状態です。マイナスなら、売却代金だけでは住宅ローンと売却諸費用を賄えない可能性がある状態です。

数字を当てはめた参考例

計算対象は、次の想定です。

  • 売却代金:3,500万円

  • 売却諸費用:120万円

  • 住宅ローン残高:3,200万円

最初に概算手取り額を計算します。

3,500万円 - 120万円 = 3,380万円

次に住宅ローン残高を差し引きます。

3,380万円 - 3,200万円 = 180万円

一つの式で表すと、次の計算です。

3,500万円 - 120万円 - 3,200万円 = 180万円

計算結果は、概算上、住宅ローンと売却諸費用を清算した後に180万円が残ることを意味します。

売却諸費用120万円は、計算方法を理解するために便宜上設定した金額です。実際の住宅ローン残高、売却諸費用、売買条件、金融機関の手続、税金が生じるケースなどによって最終金額は異なるため、参考例としてご覧ください。

アンダーローンとオーバーローンの違いは何ですか?

アンダーローンは、売却代金から売却諸費用等を差し引いても、住宅ローンを清算できる可能性がある状態です。オーバーローンは、売却代金だけでは住宅ローンや売却諸費用を清算できない可能性がある状態を指します。

状態 売却後資金差の目安 最初に検討する内容
アンダーローン 0円以上 完済予定額、諸費用、手元資金、売却時期を精査する
オーバーローン 0円未満 資金不足額、自己資金、金融機関との調整可能性、売却時期を精査する

オーバーローンと判定された時点で、直ちに任意売却になるわけではありません。資金不足額を正確に計算し、自己資金で補えるか、売却条件や時期を見直す余地があるか、金融機関との協議が必要かを個別に検討します。

第2章では、住宅ローン残高、査定価格、想定売却代金、売却諸費用、資金不足額を数字で詳しく整理します。

不動産査定の前に準備・確認したい資料

資料が多いほど、物件の状態や資金計画を具体的に確認しやすくなります。ただし、すべて揃っていなくても査定相談は可能です。手元にある資料から確認を始めてください。

  • 住宅ローン残高が分かる資料

  • 借入先の金融機関名、支店名、ローンの本数

  • 返済予定表、残高証明書

  • 土地・建物の登記事項証明書や登記識別情報

  • 購入時の売買契約書、重要事項説明書

  • 建築確認関係書類、設計図書、間取り図

  • 固定資産税納税通知書、課税明細書

  • 住宅性能評価書、長期優良住宅認定関係書類

  • 建物保証、設備保証、点検・修繕履歴

  • リフォームや増改築の記録

住宅性能、保証、修繕履歴などは、物件固有の付加価値を検討する材料になります。資料の存在だけで高値成約が決まるわけではありませんが、購入希望者へ価値を説明する根拠として活用できる場合があります。

陸自不動産では、まず何を確認するのか

株式会社陸自不動産では、大村市の不動産売却に関する相談を受けた際、査定価格だけを先に提示して終えるのではなく、次の内容を整理します。

  • 売主が希望する価格と手元に残したい資金

  • 住宅ローン残高と決済予定日の完済見込額

  • 転勤、住み替え、離婚などの売却理由

  • 希望する売却時期と引渡し時期

  • 土地、建物、保証、修繕等の物件資料

  • 現在の不動産価値と競合物件

  • 仲介手数料や登記関係費用等の売却諸費用

  • 売却後の住まいと資金計画

希望価格には、売主ごとの事情や目的があります。希望を数字で整理したうえで、土地・建物の現在価値、競合物件、市場動向、付加価値を比較し、どの価格帯と販売方法が現実的かを検討します。

よくある質問(FAQ)

Q.住宅ローンが残っている家でも査定できますか?

はい、不動産査定は可能です。住宅ローン残高と不動産価値は別の数字なので、残債が分からない段階でも物件調査を始められます。売却後の資金計画まで確認する場合は、直近の残高資料も用意すると試算の精度が上がります。

 

Q.住宅ローン残高はどこで確認できますか?

返済予定表、残高証明書、インターネットバンキング、借入先金融機関への照会で確認できます。決済日に必要な正確な完済額は、売却予定日が具体化した段階で金融機関へ確認してください。

 

Q.抵当権があると家は売れませんか?

抵当権があるだけで、査定や売却活動ができなくなるわけではありません。買主への引渡しに向けて、住宅ローンを返済し、抵当権抹消を行える見通しを事前に整えることが重要です。

 

Q.売却代金より住宅ローン残高の方が多い場合はどうなりますか?

売却諸費用も含めて資金不足が生じる可能性があります。想定売却代金、諸費用、決済日時点の完済額から不足額を計算し、自己資金の利用、売却条件、金融機関への相談などを個別に検討します。

Q.住宅ローンが残っている家を売る場合、最初に何から始めればよいですか?

直近の住宅ローン残高を確認し、不動産査定で現在価値の目安を把握するところから始めます。続いて売却諸費用を見積もり、売却後資金差を試算してください。

 

Q.離婚に伴う家売却では、住宅ローン以外に何を確認しますか?

登記名義、住宅ローンの債務者・連帯債務者・連帯保証人、居住者、売却代金の配分、引渡し時期などを確認します。名義とローン契約は同じとは限らないため、離婚・財産分与と不動産売却の関連記事も併せて確認してください。

 

動画でわかりやすく解説

【関連動画を掲載】

動画では、住宅ローン残高、売却代金、売却諸費用、手元に残るお金の関係を図で説明します。記事では計算式、公的根拠、確認資料、実務上の注意点を詳しく確認できます。

 

 

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まとめ|住宅ローン残高・売却価格・費用を数字で整理する

住宅ローンが残っていても、家売却の検討は可能です。最初に確認する数字は、住宅ローン残高、想定売却価格、売却諸費用、売却後資金差です。抵当権が設定されている場合は、金融機関や司法書士と連携し、返済と抵当権抹消の手続を確認します。

売主の希望価格を最初から否定する必要はありません。希望する手元資金も含めて数字で整理し、市場の評価と比較する姿勢が大切です。

売却代金だけでは住宅ローンと売却諸費用を賄えない可能性がある場合、次に確認すべきなのは具体的な資金不足額です。第2章では、オーバーローンの仕組みと数字の見方を詳しく解説します。

参考資料・公的情報

※確認日:2026年8月21日

  1. 民法 第369条(抵当権の内容)|e-Gov法令検索(デジタル庁)

  2. 住宅ローン等を完済した方へ(抵当権の登記の抹消手続のご案内)|法務省・法務局

  3. 残高の照会・残高証明の発行をしたいとき|独立行政法人住宅金融支援機構

  4. 消費者の皆様向け 不動産取引に関するお知らせ|国土交通省

  5. No.3255 譲渡費用となるもの|国税庁

  6. 土地や建物を売ったとき|国税庁

筆者情報

筆者:小松野美貴哉
株式会社陸自不動産 代表取締役

  • 宅地建物取引士

  • 住宅ローンアドバイザー

  • FP(3級ファイナンシャル・プランニング技能士/資産設計提案業務)

  • 1級建物アドバイザー

  • お家売却の達人

不動産売買の契約実務に加え、住宅ローンと売却後の資金計画、土地・建物の状態、販売方法を一体的に検討します。

売主のご希望や住宅ローン残高、資金計画を丁寧に確認し、売却後にどの程度の資金を手元に残したいかというご希望も踏まえながら、物件が持つ価値を最大限に引き出します。土地・建物の現在価値、競合物件、市場動向、物件固有の付加価値を総合的に分析し、市場で受け入れられる価格帯の上限を狙う不動産販売戦略を設計します。

免責事項

記事中の金額と計算は、考え方を説明するための参考例です。実際の住宅ローン残高や完済予定額は、借入先の金融機関等へご確認ください。売却諸費用は、物件、契約条件、依頼内容、金融機関、登記内容等によって異なります。

査定価格、売出価格、成約価格は、それぞれ異なる場合があります。住宅ローンや抵当権の取扱いも個別条件によって異なり、金融機関の判断や承諾が必要となる場合があります。税務判断が必要な場合は税務署または税理士等へ、法的判断が必要な場合は弁護士等の専門家へご相談ください。

本記事は、査定価格、想定売却価格、希望価格での成約を保証するものではありません。

 

 

 

 

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