大村市の中古住宅価格は上昇?2026年9月の成約動向|週刊 Rikuji Market Pulse
週刊 Rikuji Market Pulse

週刊 Rikuji Market Pulse|「中古住宅が33.4%上昇」大村市のわが家も高く売れる?(2026年9月)
「長崎県の中古住宅が3割以上値上がりしたらしい」
そんな数字を目にすると、大村市に家をお持ちの方は、ご自宅の価値も上がったのではないかと気になるかもしれません。
2026年9月、長崎県の中古戸建の平均成約価格は前年同月比33.4%上昇しました。しかし、大村市の住宅価格が同じ割合で上がったという意味ではありません。注目したいのは、価格の伸び率だけでなく「どのような住宅が売れたのか」という点です。
「33.4%上昇」の裏側にある、見逃せない数字
西日本レインズが公表した2026年9月の成約統計では、長崎県の中古戸建の平均成約価格は1,733万円。前年同月の1,299万円から上昇しています。
ただし、同じ資料には、別の変化も表れています。
前年9月に成約した住宅の平均築年数は40.75年。2026年9月は31.24年でした。つまり、今年は前年よりも平均して約9.5年若い住宅が取引されています。成約件数は29件から25件へ減っています。
売れた住宅の築年数や条件が違えば、平均価格も変わります。今回の統計だけで「同じ家が1年間で33.4%値上がりした」と結論づけることはできません。
なお、集計対象は長崎県全体で、土地面積50㎡以上500㎡未満の中古戸建です。大村市だけの成約価格を示す数字ではありません。
大村市の家を売るなら、「平均価格」より気になること
では、大村市のご自宅がいくらで売れるか、何を手がかりに考えればよいのでしょうか。
例えば、同じ築15年程度の住宅でも、車を何台停められるか、前面道路から出入りしやすいか、雨漏りや設備交換の履歴があるかによって、買主が受ける印象は変わります。
駅や買い物施設との距離が近いという魅力があっても、駐車スペースや建物の状態を気にする買主もいます。反対に、築年数が経過していても、適切に手入れされた住宅には、購入検討時に確認してもらえる材料があります。
ここで大切なのは、ご自宅の長所を並べるだけではなく、買主が安心して比較できる情報に変えることです。修繕の時期、駐車可能台数、土地の境界、道路との接し方などを整理すれば、価格を検討する際の根拠が明確になります。
「今なら高く売れるはず」と決める前に
強気の売出価格が、必ずしも悪いわけではありません。問題は、その金額をどのような根拠で設定するかです。
売却を考える際には、まず近隣で実際に売れた住宅を調べます。続いて、現在売り出されている住宅と比較します。成約価格は売主と買主が合意した金額ですが、売出価格はまだ購入者が決まっていない段階の金額です。両者を混ぜて判断すると、市場の実態を見誤るおそれがあります。
また、買主の目線では、ご自宅だけが選択肢とは限りません。同じ予算帯の中古住宅や新築住宅があれば、購入条件を比べることになります。周辺の物件と比べたときに、どの魅力を伝えられるか。その確認も、価格設定の大切な一部です。
県全体の平均価格が上がったという理由だけで売り急ぐ必要はありません。一方、相場の動きが気になる段階で物件の条件を整理しておくことには意味があります。
土地だけの売却でも、気をつけたい数字があります
2026年9月の長崎県の土地成約統計では、平均㎡単価が前年同月比8.9%上昇しました。ただし、成約報告は県全体で8件です。大村市の土地価格が同じ割合で上がったと判断することはできません。
土地を売却する場合は、面積だけでなく、道路に接している状況や建築上の制限、境界の確認も重要です。大村市は用途地域図を公表していますが、掲載図面は参考資料であり、個別の法規制は必要に応じて市の担当課などで確認します。
建物を残して売るか、土地として売るか。古家付きの不動産では、建物の状態や解体費用の見込みも踏まえ、複数の売却方法を比較する必要があります。解体を前提に費用をかける判断は、買主の需要や売却条件を調べてから検討することが大切です。
売却を迷っている方から、よく聞かれる疑問
Q.わが家の価格も、昨年より上がっているのでしょうか?
長崎県全体の平均成約価格からは判断できません。大村市内の近隣成約事例と、ご自宅の築年数・土地面積・建物状態などを照らし合わせる必要があります。
Q.築20年以上の家なら、値下げを前提に考えるべきですか?
築年数だけで判断する必要はありません。維持管理の状況、間取り、駐車条件、周辺の競合などを確認してから、売出価格を検討します。
Q.売る前にリフォームした方が高く売れますか?
リフォーム費用を売却代金で回収できるとは限りません。まず住宅の状態を整理し、修繕する場合と現況で売る場合を比較することが大切です。
Q.土地の価格も上がっているのなら、古家を解体した方がよいですか?
解体の要否は一律には決まりません。土地の条件、建物の状態、解体費用、想定する買主によって判断が変わります。県平均の土地単価だけを根拠に解体を決めることは勧められません。
Q.売却を決めていなくても、価格の確認はできますか?
可能です。売却するかどうかを決める前に、近隣の成約状況、ご自宅の特徴、住宅ローン残高などを整理しておくと、無理のない判断につながります。
大切なのは「県の平均」ではなく、「わが家の現在地」
長崎県の中古戸建平均成約価格が上昇したというニュースは、売却を考えるきっかけにはなります。ただし、実際の売却価格を決めるのは県平均ではなく、一つひとつの不動産の条件と、買主との合意です。
「今が売り時なのか」「まだ住み続けた方がよいのか」。答えを急がず、まずはご自宅が市場でどのように評価されるかを知るところから始めてみてはいかがでしょうか。
大村市で中古戸建や土地の売却を検討されている方は、陸自不動産へご相談ください。近隣の成約事例と現在の販売状況を区別し、物件ごとの条件に沿ってご説明いたします。
お問い合わせ:https://www.rikujifudosan.net/contact/
参考資料
公益社団法人 西日本不動産流通機構(西日本レインズ)「成約状況 2026年9月」
https://www.nishinihon-reins.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/ken202609.pdf
大村市「大村市の用途地域」
https://www.city.omura.nagasaki.jp/toshikeikaku/machi/toshi/chikichiku/yotochiki.html
関連記事
大村市で家をできるだけ高く売りたい方へ
https://www.rikujifudosan.net/blog/149765.html
著者:小松野美貴哉(株式会社陸自不動産)
記事作成日:2026年11月2日
統計対象:2026年9月